はくほう会セントラル病院

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兵庫県尼崎市東園田町4丁目23−1 TEL:06-4960-6800

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06-4960-6800

外来診療

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経尿道的水蒸気(WAVE)治療

◆経尿道的水蒸気(WAVE)治療

 前立腺肥大症に対する治療法のひとつです。


経尿道的水蒸気(WAVE)治療(以下、本治療)は、前立腺肥大症の手術方法の1つで、内視鏡を用いて尿道から入り、水蒸気を利用して前立腺肥大症を治療するもので、Rezūmシステムで行います。 水蒸気が、肥大した組織内に蔓延し、細胞を壊し、その細胞が体内に自然に吸収されていくことで、前立腺肥大症に伴う症状を緩和します。
本治療は、前立腺肥大症を非常に低侵襲に治療する全く新しい手術療法です。
手術時の出血がほとんどなく、従来の方法に比べ手術に要する時間・入院期間ともに短くなっています。

身体への負担が比較的少ないことから合併症のリスクが高い患者さんや、高齢であることや認知機能障害など術後の身体機能低下リスクが高く、従来の手術が困難な患者さんに適した手術療法です



- 治療方法 -

本治療は、麻酔をして施行するものです。
適切な麻酔をした後、デリバリーデバイスを患者様の尿道より入れます。
デリバリーデバイスの先端からは水蒸気を送り出す針が出るようになっており、内視鏡で確認しながら適切なところで針を前立腺の肥大した組織に直接差し込み、水蒸気を注入します。
水蒸気は、前立腺組織の間質と呼ばれるスペースの部分を伝って充満します。
水蒸気は約103℃ですが、前立腺は体温と同じですので、水蒸気が前立腺細胞に触れて温度が下がることで、水蒸気治療を行った部分が約70℃になります。
この過程で治療部分の前立腺細胞は破壊され、約1~3か月かけて自然に体内に吸収されていきます。
こうして、肥大していた前立腺が小さくなり、前立腺肥大症からくる下部尿路症状が緩和されます。


治療方法を簡単に示すと図のステップになります。
この治療は、側葉肥大に対しても、中葉肥大に対しても行うことができます。

 

- 治療の特長 -

この治療は、水蒸気により前立腺組織の治療部分の温度を上げます。組織は温度が上がると浮腫(腫れ)を起こします。
この浮腫は一時的なものですが、腫れている間に尿閉にならないために、本治療後は一定期間、尿道カテーテルの留置が行われます。


- 当院におけるWAVE治療の流れ -

 

- 治療から来る代表的な合併症 -

排尿障害、血尿(肉眼で分かるもの)、血精液症(精液に血が混じること)、頻尿、尿意切迫などが報告されています。
軽度なものまで含めても、排尿障害が約17%、血尿が約11%、それ以外は10%以下と報告されています。


- 術後の注意事項 -

以下の症状が現れた場合はすぐに当院へご連絡下さい。
 ●発熱・悪寒:38℃以上の高熱が出ている場合は感染症が疑われます。
 ●排尿困難:浮腫や血塊が尿道を塞いでいることが疑われます。
       排尿できない場合、水分は取らないで病院にご連絡下さい。
 ●コントロールできない重度の下痢:感染症もしくは何らかの合併症が疑われます。
 ●重度の疼痛:術後に痛みが発生することはありますが、通常は重度ではありません。


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