「いびき」を指摘されたことはありませんか?
「いびき」がでる病気に睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)があります。
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に無呼吸状態(呼吸が止まっている状態)が繰り返される病気です。
睡眠時無呼吸症候群の症状
・いびきがうるさい
・熟睡感がなく、日中に眠気を感じる
・作業能率や集中力が低下する
・夜間のトイレの回数が増える
睡眠時無呼吸症候群は、ただいびきがうるさいだけの病気ではなく、上記のように生活に支障をきたすことがあります。また、高血圧や糖尿病を代表とする生活習慣病を合併する頻度が高いことも近年の研究で明らかにされ、放置すると恐ろしい病気です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断
1) 簡易検査
当院では問診によって、いびきの具合や眠気、既往歴などについてお尋ねします。問診でSASの疑いがある場合、まず自宅でできる簡易検査を行います。小さな機械を持ち帰っていただき、就寝時に手の指・喉元にセンサーをつけ、いびきや呼吸の状態などからSASの可能性を調べます。寝ている間に測定できる検査ですので、仕事や日常生活に支障なく普段と変わらず過ごすことができます。
2) 精密検査
簡易検査の結果から、さらに詳しく検査する必要がある場合は、1泊2日入院の精密PSG検査(ポリソムノグラフィー検査)を行います。なるべく仕事や日常生活へ支障が出ないよう、夕方に入院して検査を実施し、翌朝出勤前に退院できるよう配慮をしています。 精密検査では、口と鼻の気流、血中の酸素飽和度、胸部・腹部の換気運動、筋電図、眼電図、脳派、心電図、いびきの音、睡眠時の姿勢など、非常に幅広い項目を検査し、睡眠と呼吸の「質」の状態を調べます。これらの項目を測定する目的で身体に多くのセンサーや電極をつけるため、装着に1時間半程度の時間がかかります。しかし、痛みを伴うような検査ではなく、簡易検査と同様に寝ている間に検査は終了します。
治療
SASの治療方法は多岐にわたります。生活習慣の改善や医療器具による治療などがあり、それぞれの患者様に合った治療をご提案しています。
「いびき」など、気になる症状がありましたら、早めの受診をおすすめ致します。